男の城?

foxsya2008-03-09

一昨日、飲みすぎで(そんなに飲んだ気もしないのだが)昨日は二日酔いで苦しむ。

仕事中、何度、トイレに行って吐いたことか。吐いては、水分を摂り、しばらくして、それをまた吐きの繰り返し。学生時代、サークルでは、こんな状態を「嘔吐リバース」とか言っていたっけ。平然としているので、職場の人間は誰も気づいていない(と思う)。

酒を飲み始めて長いが、「吐く」ということに全く抵抗がない(ハードルが低い)。角田光代さんが飲みながら女性作家と語り合うという対談集があったが(『酔って言いたい夜もある』(太田出版)、石田千さんとの対談で、角田さんは、吐くことに抵抗があって、今まで一度も吐いたことがないと言っていたと思う。対して、石田千さんは、吐きまくってますと言っていたような(ネットで調べてみたら、千さんとの対談のタイトルは「刑事じゃないけど、吐いたら、楽になるんですよ」だった)。私は千さん派。自慢することではないが、吐いた数なんて天文学的数字?(同じ数、後悔しているとも言える)

昼過ぎに仕事をあがり、お茶の水の<ガイア>http://www.gaia-ochanomizu.co.jp/ まで。明日、友人たちが家に遊びに来て、料理でもてなす(図らずも武藤さんへの予行演習になってしまった)ので、野菜の買い出し。

入口でチラシを配っていたので、話を聞くと、今日まで期間限定で<ガイア食堂>をオープンしているという。会場である近くのビルまで案内してもらう。メニューは野菜カレー。野菜の甘みが感じられる優しい味。美味しさに体調不良も忘れ、たいらげる。

<ガイア>に戻り、人参や青ネギなどを買って、地下鉄で池袋まで。以前、もらった<東武百貨店>の商品券があったので、肉や魚を買いに。来た瞬間に後悔。ものすごい人の数。土曜日のデパ地下なんか来るもんじゃない。レジの長蛇の列に並んでいると、また、気持ち悪くなり、トイレに行きたくなる。しかし、今まで並んだ時間を無駄にしたくないので、何とか頑張る。会計を済ませて、小走りにトイレへ。

池袋まで来たので、<古書 往来座http://ouraiza.exblog.jp/ に寄る。配布用の「月の湯古本まつり」http://d.hatena.ne.jp/wamezo/ のチラシをもらう<[訂正とお詫び]チラシ記載の月の湯入浴料100円割引券について、銭湯側の都合により「入浴料金の割引」としての使用ができなくなり、代わりに「(入浴のお客様に限り)100円相当のドリンクを1本サービス」に変更させていただくこととなりました。すでにお手元にチラシをお持ちのお客様には心よりお詫び申し上げます。尚、割引券の部分にバツ印がついたものは、割引無効とさせていただきます。誠に勝手ではございますが、ご了承をお願い申し上げます>。

富岡多恵子『波打つ土地/芻狗』(講談社文芸文庫)、万城目学鹿男あをによし』(幻冬舎)を買う。『波打つ土地/芻狗』は、坪内祐三福田和也『正義はどこにも売ってない-世相放談70選!』(扶桑社)に出てきて、読みたいと思っていた。『鹿男あをによし』は、何日か前に、帰宅と同時にテレビをつけたら、ドラマの次回に続く場面が流れていて、興味を持った。来週が最終回らしいのだが、まさに重要な秘密がわかる場面らしく、原作を読むつもりも、ドラマを見るつもりもなかったが、見てしまって、損した気分。しかも、語られているのが、半村良ばりの伝奇小説のような内容だった。もしかしたら面白いのかも。

客を迎える状態にすべく、部屋を片付けるつもりだったのだが、気分が悪く、帰宅すると同時に横になる。起きたり、寝たりを繰り返しながら今日の朝を迎える。

さすがに早く寝ただけあって、目覚ましのアラーム(「相棒」テーマ)をセットした6時にきちんと起きられた。風呂に入ってから、片付け開始。人を迎え入れられる状態にしなければならない。

12月に入居したのに、開けてない段ボールが何十箱。全部、開けることは不可能だが、せめて、玄関先に出しっぱなしのものは、中に入れたい。

玄関先を片付けていると、宅配便が10時頃に届く。今日のお客様の一人、ソムリエールのEさんから。シャンパン、赤白ワイン。シャンパンと白は冷やすように「命令書」が入っていた。ラジャー!

中途半端に広げてしまったものを結局、物置と物置と化した一室に押し込むことになる。あっという間にもう3時半。これ以上、片付けを続けると、料理の仕込みの時間がとれなくなるので(我が家が片付く日はいつなのか)、片付けはストップ。

○カツオのたたきカルパッチョ
○キャベツと帆立のエスニックサラダ(ナンプラー風味)
○砂肝のウスターソースやわらか煮

を用意したところで、5時を過ぎ、お客様が次々に到着。総勢10人。今日は、いろいろな職種の人が集まり、異業種飲み会という感じ。古本関係(?)は、畠中さんだけだったが、家に入るなり、「NEGIさん、何? この家。ありえないよ〜 こんな趣味に走った家にお嫁に来てくれる人、いないよ〜」と叫んでいた。まあ、覚悟のうえじゃなきゃ、こんな家、建てられないよ。

お客様が、ビール、日本酒、ワイン、焼酎などなど、大量に差し入れてくれる。我が家はしばらく酒に困らなくなりそう。Eさんの持ってきたシャンパン(ものすごく美味。名前忘れて後悔)で、乾杯して宴会スタート。まずは用意していた3品を出す。

3品とも初めて料理するものではなかったが、砂肝を煮るのに初めて圧力鍋(ワンダーシェフ)を使ってみた。「外市」のときにY&NさんのNさんから聞いたもの。圧がかかり始めて10分ぐらいしか火を入れていないのだが、ものすごく柔らかくなっている。「こんなに柔らかい砂肝初めて食べた」と好評。

○豆腐と生ハムの春巻き
○豆腐と野菜のツナソースグラタン

この2つは初めて作ってみた。豆腐を充分に水切りしたので、美味しくできたようだ。グラタンのツナソースはアンチョビで味付け、ピーマンやなすなどの野菜は素揚げしたもの。

○豚とキャベツとインゲンの生姜オーブン焼き

○海老パン

グラタンとオーブン焼きはデロンギのオーブンでじっくりと火を入れた。海老と豚肉をフードプロセッサーでミンチにし、ナンプラーで味を付ける。切ったフランスパンの表面に、これを塗りつける。塗りつけた面を油にうかせて揚げたのが海老パン。

料理はどれも好評のようで、お酒がどんどん消費される。

○牡蠣と葱と三つ葉炒め

もお酒にあったようだ。

締めはご飯ものにしようか、パスタにしようか迷ったが、今日は

○うにのパスタ

で締め。瓶詰ウニを生クリームでのばして、醤油で味付けしたソースにフェットチーネをからませたもの。

デザートは、一晩かけて水切りしたヨーグルトに、メレンゲと生クリームを混ぜ、フードプロセッサーでジュースにした苺を混ぜた

○苺のヨーグルトムース

以上、料理は全部で10品作った。余るかと思ったお酒は一滴も残らず。皆、本当によく食べ、飲んだ。

最後に希望者に

○水出しコーヒー

を飲んでもらって、お開き。

好きな料理をして、皆に「美味しい」と食べてもらい、楽しい話に花が咲き、本当にいい一日だった。明日からの仕事のことを考えると、どんよりとした心持になるが、まあ、それは別の話だ。

今日のお客様の一人だった、水道橋と神保町の間のラーメン屋<麺者服部>の若奥様が、当日の模様をブログにアップしてくれた。題して「男の城」だそうだ。 http://blog.livedoor.jp/menja_hattori55/

田草川弘黒澤明vs.ハリウッド―『トラ・トラ・トラ!』その謎のすべて』(文藝春秋を読了。あの時点で黒澤のクビが切られていなかったとしても、この映画が完成しなかっただろうことは、この本を読めば容易に想像ができる。ハリウッドと四つに組んで映画を作るのに、日本側の組織は脆弱に過ぎた。それでも、演出プランやコンテを見ると、黒澤版『虎・虎・虎』を夢想してしまう。どんなに、素晴らしい”絵”になったことか。キネ旬の『黒澤明集成3』の白井佳夫によるレポートも読んでみよう。黒澤に代わっての監督を依頼されるも辞退した第2班監督の佐藤純彌は、後年、『男たちの大和 YAMATO』を演出する際に、この頃のことを思い出したに違いない。

黒澤明vs.ハリウッド―『トラ・トラ・トラ!』その謎のすべて

黒澤明vs.ハリウッド―『トラ・トラ・トラ!』その謎のすべて