本について語り合うのは楽しい

昨夏に、学生時代のゼミの担当の先生が亡くなられた。

葬儀は密葬で行われたのだが、偲ぶ会が、先月に赤坂プリンスホテルのクリスタルルームという芸能人の結婚式でお馴染みの会場で行われた。

同じテーブルに現役の学生がいて、「SF研究会」の代表だというので、SFについて、先生を偲ぶ気持そっちのけで語り合ってしまった。

小松左京の『果てしなき流れの果てに』(ハルキ文庫)は最高だね〜」と言うと、「そうですね『はてはて』は素晴らしいです」とのこと。「SF研究会」に入るような、がちがちの「SF者」は『はてはて』というらしい。

絶版の堀晃の『梅田地下オデッセイ』(ハヤカワ文庫)と『バビロニア・ウェーブ』(徳間書店)が読みたいと言うので、貸してあげることにする。

先日、彼から「2005年の一年間に読んだ本を振り返って、面白かった本をリストアップしてみました。面白かった本ベスト10は以下のような感じです」とのメールが届いた。以下がラインアップ。

1.『日蝕』/平野啓一郎新潮文庫
2.『四畳半神話大系』/森見登美彦太田出版
3.『本の雑誌血風録』/椎名誠朝日新聞社
4.『日本SF論争史』『サイバーパンクアメリカ』/巽孝之・編著/勁草書房
5.『シャングリ・ラ』/池上永一角川書店
6.『人間失格』『斜陽』/太宰治新潮文庫
7.『リトル、ビッグ(全2巻)』/ジョン=クロウリー国書刊行会
8.『鼠と竜のゲーム』/コードウェイナー=スミス/ハヤカワ文庫SF
9.『老ヴォールの惑星』/小川一水/ハヤカワ文庫JA
10.『宇宙舟歌』/R=A=ラファティ国書刊行会
次点.『日本アパッチ族』/小松左京/角川文庫

彼と、本について語り合った時間は楽しかった。こちらの仕事が落ち着いたら、飲みに行こうと約束している。