最後の「ハートランド」

車険に出していた車を取りに行く。ディーラーの近くの<ブックオフ 方南町店>で、安部公房榎本武揚』(中公文庫)、本田靖春『村が消えた むつ小川原 農民と国家』(講談社文庫)、星新一『人民は弱し 官吏は強し』(新潮文庫)各105円を買う。

そのまま、西荻の<ハートランドhttp://www.heartland-books.com/へ向かう。お店が今までのような形での棚貸しをやめるため、今日が最後の清算となる。

売り上げは以下の通り。
吉本隆明『空虚としての主題』(福武文庫)
長嶋有『タンノイのエジンバラ』(文藝春秋
寺山はつ『母の蛍 寺山修司のいる風景』(中公文庫)
カフカ傑作短篇集』(福武文庫)
ちくま文学の森『変身ものがたり』(筑摩書房
ちくま文学の森『恐ろしい話』(筑摩書房
小林秀雄『近代絵画』(新潮文庫
高橋丁未子『羊のレストラン 村上春樹の食卓』(CBSソニー
赤瀬川原平『ピストルとマヨネーズ』(中公文庫)
赤瀬川原平『ゼロ発信』(中公文庫)
尾辻克彦『吾輩は猫の友だちである』(中公文庫)
吉行淳之介『生と性』(集英社文庫
丸谷才一編『私の選んだ文庫ベスト3』(毎日新聞社
山口瞳『どこ吹く風』(集英社文庫
山口瞳『単身赴任』(講談社文庫)
かわぐちかいじ『テロルの系譜』(ちくま文庫
村上春樹『夜のくもざる-村上朝日堂超短篇小説』(平凡社
北山修『さすらいびとの子守唄』(角川文庫)
蓮實重彦『映画の神話学』(ちくま学芸文庫

やはり、品揃えを考えて、こまめに補充すれば、それなりに売れる。ただし、利益はなかなかあがらない。2年間の販売で、400冊ぐらいは売ったかと思うが、持ち出しも多かった。もちろん、儲けるためにやっていたわけではないので、本当に楽しく「古本屋さん」ができた2年間だった。店主の斉木さんにはお世話になった。ありがとうございました。

今までと違うイベント性のある棚貸しはやっていくということで、第一弾は、12月の<古本 うさぎ書林>さんの「『週刊新潮谷内六郎の世界・冬」http://www.miyukisha.co.jp/huruhon-roku.htmlになるようだ。考えていることもあるので、来年の仕事が少し落ち着いた頃にやってみたいと思う。

帰り際に、斉木さんから、できたばかりの、荻窪西荻・吉祥寺の古本案内『おに吉 3号』をいただく。今回も穂村弘三浦しをん南陀楼綾繁岡崎武志久住卓也ら、豪華な執筆陣。特に穂村弘の「引っ越しと結婚と古本屋」が気に入った。著書は未読だが、本棚にはある。さっそく、帰ったら取り出そう。

西荻でも、<一箱古本市>的なイベントをやることが決まったようだ。<ハートランド>の売れ残りの本も、自分としては、売れないのが不思議な本ばかり。<不忍ブックストリートhttp://yanesen.org/groups/sbs/西荻のイベントと、可能ならば、<ふぉっくす舎>として、参加したいと思ってるので、そのときは、是非、箱を覗いてください。

新宿に行き、<紀伊国屋サザンタワー店>に寄り、大江健三郎『さようなら、私の本よ!』(講談社)2,100円、重松清『きみの友だち』(新潮社)1,680円、吉村昭『白い航跡 上下』(講談社文庫)1,080円、北方謙三黒龍の柩 上下』(幻冬舎文庫)1,400円、黒川博行『疫病神』(新潮文庫)700円、『東京人 12月号』(都市出版)900円を買う。小林信彦の『東京少年』(新潮社)を忘れた。

都営新宿線新宿駅から都庁方面に新しい地下街ができていた。そこの<啓文堂書店>で神尾龍・原作/中原裕・画『ラストイニング』8巻(ビッグコミックス)、三田紀房『マネーの拳』 2巻(ビッグコミックス)各530円を買う。

大江健三郎『取り替え子(チェンジリング)』(講談社)を読了。義兄・伊丹十三自死をモチーフにした作品。なかなかスムーズに読み進めないところもあったが、最後には、静謐な気持になり、ページを閉じた。今日、買った『さようなら、私の本よ!』につながる話でもあり、読んでおきたかったのだ。