ここ一か月

さて、金沢から帰って一か月。何をしていたかと言うと、まず仕事。トップが9月の頭にかわるので、その引き継ぎの書類等をひたすら書いた。このトップ交代には、いろいろ言いたいこともあるのだが、一言でいえば「ポピュリズム」だなあという感じ。

遊びのほうでは、すいか割りをやった。チーム対抗戦。一番うまく導いた人に贈られるベストコーチ賞を受賞。割り手（？）としては失敗。導き手の人は、自分が斜めに振り下ろすと判断して、位置を決めてくれたようだが、垂直に振り下ろし失敗（写真はある人のご子息による始割式。本番は屋外の公園で）。

落語を聴きに池袋演芸場へ行った。8月上席は小三治が主任ということで朝早くから長蛇の列。最終日に友人の誘いで朝9時から並ぶ。12時半開場の1時開演。4時過ぎの小三治師匠のときには、疲れきっていて、噺に集中できず。セントルイスの弟子だというホンキートンクhttp://honkytonknet.web.fc2.com/ という漫才コンビがかなり面白かった。拾いもの。「ホンキートンクって、安酒場って意味なんですよ。日本語に訳すと、さくら水産」とか、「なんで、酒井法子、おかしいって思わなかったんですかね。うさぎが蒼いとか言ってるときにやばいって思ってましたよ」とか。また聴きたい。

落語といえば、志らくの「鉄拐」も。志らくが「鉄拐」を語った後で、志らくの劇団が噺の後日談をという趣向。日刊スポーツ掲載の高田文夫の週間日記に「日本一チケットがとれない志の輔の落語と、日本一チケットが取りやすい志らくの演劇を見に行く」とあった。志らくの演劇については、「ノーコメント」とのこと。わかりやすい。

自分の野球のほうもベスト8進出（遊撃手で3試合フル出場）。準々決勝で、初回に4点取り、「これは勝ったんじゃないかと」心に隙ができたら、結局は逆転負け。相手の4番バッターを敬遠しようか、迷い、作戦が曖昧のまま勝負し、ホームランを打たれたのが勝負が決まった瞬間。秋口にも大会があるので、頑張ろうと思うが、もっと体を絞らないと話にならない。走りたいのだが、右足のかかとが痛くてなかなか長距離を走れない。加齢により、足裏の筋肉が薄くなっているためらしい。

浅草に焼肉を食べに行った。肉は美味だが、お店のお姉ちゃんの無愛想ぶりがすごい。ここまですごいのは、なかなかお目にかかれない。家に帰って、録画していた「アド街」を見ると、偶然、浅草だった。どじょうの＜飯田屋＞が紹介されていた。以前、このお店に連れて行ってもらったことがあるが、美味しくていい店だった（もちろん雰囲気もある）。

元上司のお墓参りに高尾の霊園へ。待ち合わせの時間を間違え、１時間早く行ってしまう。広大な霊園は一種の公園。歩いて、芝生を見つけると、寝転がって本を読んだり、展望台のベンチに寝転がって本を読むうちに時間が過ぎる。帰りは後輩の自動車。「どこまで送っていきましょうか？」と言うので、「どこでもいいので、＜ブックオフ＞のそばでおろして」と頼むと、後輩の家の近所に最近オープンしたという分倍河原店の前でおろしてくれる。

この後輩（職場の後輩であると同時に学生時代のサークルの後輩）とは、2週間前に、通夜と告別式で町屋斎場へも一緒に行った。一歳下の後輩が肺癌で亡くなったのだ。一年前に結婚したばかりだった。病気が見つかったのは約半年前。自分がそのことを聞いたのは、一か月ぐらい前だったろうか。若い人が亡くなるのはつらい。三十歳だという喪主に挨拶されるも、こういったときにかける言葉が思いつかない。

そんな一か月。もちろん読書も。その中から一冊。

樋口尚文『ロマンポルノと実録やくざ映画　禁じられた７０年代日本映画』（平凡社新書）を読了。この辺りの映画体験はすっぽり抜け落ちている。見てみたいものがいっぱいある。実は、にっかつロマンポルノは、300円ぐらいでPCでストリーミングで見られる作品が多い。「猥褻と衝撃を隔てるものは」（警察に摘発され長らく封印）と紹介された「女地獄森は濡れた」を見てみた。当時の映像表現に制約が多いためか、この映画を紹介した文章より衝撃は少ないが、充分堪能した。それにしても、青くリニューアルされた平凡社新書がなかなか魅力的なラインナップ。リニューアルまで貯めておいたということもないのだろうが、既に『私小説のすすめ』を読み、『学問の春』と『原始日本語のおもかげ』を読んでいる途中。話戻るが金子修介監督の「宇能鴻一郎の濡れて打つ」がストリーミングで見られないのは残念（他の金子作品や主演の山本奈津子関連作品は見られるのだが、誰の権利関係なのか）。

ロマンポルノと実録やくざ映画―禁じられた70年代日本映画 (平凡社新書)

▼わめぞイベント
◎「外、行く？」　第１６回　古書往来座外市　〜軒下の古本縁日〜
２００９年９月５日（土）〜６日（日）
会場：古書往来座外壁　　ゲストは中野新橋の２店舗！　古書猫額洞さんと伊呂波文庫さん！
◎第３回　鬼子母神通り みちくさ市　〜商店街が、１日だけの古本街！〜
２００９年９月２０日（日）／雨天時は翌２１日（月・祝）に順延
出店参加者は９月１日（火）２１：００〜募集開始予定
詳細は公式ブログで順次更新 >>http://kmstreet.exblog.jp/

▼それ以外のイベント
◎MARCHE*マルシェ*MARCHE　９日間の本＆紙モノ＆ポスター＆グッズフェア
出版社・工作舎、洋書の写真集専門店・Shelf シェルフ、小部数限定ビジュアル本販売・Ricochet リコシェによる９日間限定フェア
おすすめ新刊本、洋書から、カタログ、ノベルティ・グッズ、ポスター、アートグッズ、そして安さびっくりサンプル本セールと読者サービス本など、いろいろとごちゃごちゃと、どっさり展示販売。
2009年８月25日（火）・27日（木）・29日（土）、9月1日（火）・3日（木）・5日（土）・8日（火）・10日（木）・12日（土）
※火曜・木曜・土曜のみの営業となりますのでご注意下さい
[場所] 古書 日月堂 　東京都港区南青山６-１-６ パレス青山207号　TEL&FAX：03-3400-0327
問合せ先:リコシェ→http://ricochet-books.net/
◎〔本〕のメルマガ＆〔書評〕のメルマガ10周年記念　読者＆執筆者感謝イベントお申込みは　http://www.honmaga.net/modules/eguide/event.php?eid=1
８月２８日（金）19:00-21:00（途中入退ＯＫ）　会場：ビジョンセンター秋葉原　東京都千代田区神田淡路町2-10-6 OAK PLAZA 2F　http://www.visioncenter.jp/location/index.html
会費：（※飲み放題・食べ放題つき）　メルマガ読者　　 2000円　　過去の執筆者 1000円　　　それ以外の方　　3000円
詳細はＨＰまで。http://www.honmaga.net/modules/eguide/event.php?eid=1
◎浅生ハルミンさん原作の映画「私は猫ストーカー」絶賛上映中
http://nekostalker.jp/