御大の一喝!

foxsya2008-11-02

目が覚めると7時59分。あわてて飛び起き。テレビ前に。ぎりぎり全日本大学駅伝のスタートに間に合う。午後1時過ぎまでの長丁場。10時半過ぎに家を出て、池袋は<古書 往来座http://ouraiza.exblog.jp/ に向かう。「外市」2日目。駅伝は、適宜、携帯のワンセグでチェックしよう。

いつもの2日目より1時間後ろにずれて正午開始、午後6時終了。このほうがお客さんにとってはいいと思う。会場に着くと、既に多くの人が来ていた。塩山さんも既にスタンバイ。塩山さんの3冊目の本(『エロ漫画で食う』だっけ?)について訊くと、版元のアストラは「年内に出したいらしいけど、今の進行状況じゃあ、無理じゃねえかなあ」とのこと。いずれにしても楽しみだ。

塩山さんといえば、その著書での罵詈雑言ぶりから、どんなに恐い人かと思っている方も多いと思う。本気で怒っているときは別にして、周囲にまき散らしている毒は、いわば芸みたいなもので、「うまいこと言うな」ぐらいの感覚だった。だから、Pippoさんhttp://blog.livedoor.jp/pipponpippon/ が、塩山さんのネット上の発言に怒っていると聞いたときは、「?」と思ったのだが、考えてみれば、それが一般的な反応なのかも。武藤さんhttp://d.hatena.ne.jp/mr1016/ のような優しい(?)人(?←あっ、ここには?いらないか)ばかりではないってことか。

とはいえ、塩山さんにPippoさん激怒が伝わっているとしたら(誰か言ってるだろう)、塩山さんは、相当気にしているだろう。と思い、帳場に入ったりしながら、二人のことを気にしていると、長らく二人で話している。後でPippoさんに訊くと「仲直りしてあげたよ」とのこと。塩山さんは「二度と武藤以外の女の悪口は言わねえよっ!!」と叫んでおりました。

塩山さんを昼食に誘うと、既に遊びに来ていた南陀楼さんhttp://d.hatena.ne.jp/kawasusu/ と食べてしまったとのことで、向井さんhttp://d.hatena.ne.jp/sedoro/ と晩鮭亭さんhttp://d.hatena.ne.jp/vanjacketei/ と近くの中華料理の店に。この店は初めてだが、味は可もなく不可もない感じ(平均点まではいっていないか)。

午後も、棚を眺めたり、帳場に入ったりして、まったりと過ごす。閉店の6時を過ぎても、お客さんが途切れないので、様子を見て、お客さんがいなくなったところで撤収を始める。

車の荷物の積み込みなどで、いつもと違う作業進行もあったのだが、事前に瀬戸さんからもらったメモがあったので、何とか進められる。あっという間とはいかないが、最初の頃と比べると、数々の工夫と慣れで、一時間は撤収時間が短縮できている。本当は、さまざまな什器の収納場所などを、いちいち瀬戸さんに確認しないで進めたいのだが、なかなかそうもいかず、我々への回答が瀬戸さんに負担になってしまっている。このあたりを何とかしたいものだ。

外の均一台に岡本理研の社史と企業研究のような本を発見。目次を見ると、なかなか面白そうな内容。いろいろな人に面白そうでしょと言って、目次を見せてまわっていたら、瀬戸さんがぽつりと「あげますよ」とのこと。ありがたく頂戴しました。本日、それ以外の戦利品は以下の通り。

立川談四楼『一回こっくり』(新潮社)
ビル・クロウ『ジャズ・アネクドーツ』(新潮文庫
山田風太郎森まゆみ『風々院風々風々居士―山田風太郎に聞く』(ちくま文庫
益田ミリ『女湯のできごと』(知恵の森文庫)
富岡多恵子『兎のさかだち』(中公文庫)
『赤い雪ー勝又進作品集』(青林堂工芸社)
高橋敬一『昆虫にとってコンビニとは何か?』(朝日選書)
都築響市『刑務所良品―Made in PRISON』(アスペクト

そういえば、<往来座>には現在、ハクビシンが居候中。昨日の閉店間際、向かいの薬屋の前あたりから、「キーキー」という小動物の甲高い鳴き声が聞こえてきた。子猫が車に轢かれたのではという我々の予想と違って、そこには衰弱したハクビシンがいた。東京23区内にも―ペットが逃げ出したとかではなく―野生の狸やハクビシンが何百匹と生息しているのは知っていたが、ハクビシンを見るのは初めて。飼うことはできないので、保護してやって、元気が出たら離してやることになったのだ。随分、元気が出てきたようで、今夜あたり、某所に離してやるようだ。

打ち上げは、いつもの<世界の山ちゃん>。飲んでいると、いきなり大音量で「アイ・オブ・ザ・タイガー」が流れ出し、店長の大声が響き渡る。普段からトークに自信を持っているらしい店長で、よく喋る人だったが、何かイベントの一環だろうか、とにかくうるさい。一種の騒音だ。騒音といえば、もちろん、この人、塩山さん。その後、店長が座敷にやってきたときに一喝!! 「なんだ、あのうるさい放送は! 俺らはてめえのマスターベーション聞くために金払ってんじゃねんだっ! いい店だと思ってたのにだいなしじゃないかっ!」 。

塩山さんとは違うテーブルだったのだが、「NEGIとか晩鮭亭とかは、ほんと高潔な人柄だよなあ」とか言い出す。嫌味だったのか何だったのか…いきなりでどういう話の展開なのかまったくわからず。「俺とお前と晩鮭亭とあばた面トリオだ」などと以前は言っていたのだが。

風邪を引いたりして、元気がないときもあったが、やっぱり塩山さんは元気に吼えてないと面白くない。そんな風に書くと、塩山さん前の席になってしまい、きっと飲み会のあいだ中、ずっと嫌味を言われ続けていただろう魚雷さんhttp://gyorai.blogspot.com/ あたりは迷惑かもしれないが。

<山ちゃん>の夜は今日も楽しく更けていく。

<ふぉっく舎>で売れた本は、以下の23冊。

小林信彦『地獄の映画館』(集英社
ちくま日本文学全集宮沢賢治』(筑摩書房
井上ひさし編『楽しみと冒険(九) ことば四十八手』(新潮社)
里見?『道元禅師の話』(岩波文庫
和田誠『にっぽんほら話』(講談社文庫)
倉橋由美子『夢の通い路』(講談社文庫)
後藤雅洋『JAZZ百番勝負』(講談社
紀田順一郎『古書街を歩く』(新潮選書)
小島信夫抱擁家族』(講談社現代文庫)
山口瞳『どこ吹く風』(集英社文庫
色川武大『怪しい来客簿』(文春文庫)
本谷有希子『ぜつぼう』(講談社
西江雅之『旅は風まかせ』(中公文庫)
児玉数夫『世界SF映画物語』(旺文社文庫
清水俊二『映画字幕の作り方教えます』(文春文庫)
藤本泉『オーロラの殺意』(ハヤカワ文庫)
ラピエール&コリンズ『さもなくば喪服を』(ハヤカワ文庫)
立川談四楼『石油ポンプの女』(新潮文庫
町山智浩『<映画の見方>がわかる本』(洋泉社
大山倍達『強くなれ!わが肉体改造論』(講談社
奥成達ながたはるみ『駄菓子屋図鑑』(ちくま文庫
高島俊男水滸伝の世界』(ちくま文庫
野坂昭如『夏わかば』(文春文庫)

軍司貞則『高校野球裏ビジネス』(ちくま新書を読了。どうでもいい(と思う)特待生問題でお茶を濁し、この本が指摘するようなブローカーの存在に切り込めていない高野連はいい加減にしてほしいと思う。他の学校スポーツと違い野球だけを特別扱いにするのは、自民党が指摘するまでもなくおかしいことだ。既得権益を守るためだと言われても仕方がない。当然ながら、大メディアが主催しているのだから、メディアサイドからの批判も不充分だ。好きなので、考えるが、高校野球の問題を考えるのは本当に馬鹿らしい気分になってくる。

高校野球「裏」ビジネス (ちくま新書)

高校野球「裏」ビジネス (ちくま新書)

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みちくさ市ブログ http://kmstreet.exblog.jp/
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