新・文學入門

夜、仕事を終え、某所で食事をし、ワインなどを飲んでいると、某書店3階の方がやってきて「NEGIさん、もう買った〜?」と、岡崎武志+山本善行『古本屋めぐりが楽しくなる 新・文學入門』(工作舎)を見せてくれた。

てっきり、25日頃、発売かと思っていたので油断していた。もう今日から店頭に並んでいるという。「いつも、お世話になってるからあげるよ〜」とのことだったが、もちろん、そんなわけにはいかないので、買わせてもらった。

造本、装丁、そして中身も素晴らしい。その場にいた本好きの人たちで、所収の『気まぐれ日本文學全集全60巻構想』のラインナップを肴に「この選者はぴったりだ。これは無理がある」と盛り上がる。

盛り上がり過ぎて、電車がなくなり、某書店3階さんとタクシーで帰宅(方向が同じなので)。

岡崎さん、山本さんが語る本の話は本当に面白い。二人の素晴らしさはもちろんだが、この本は『気まぐれ古書店紀行』と同じで、ものすごい「編集者魂」を感じる出来栄え。これは、実物を手に取った人は納得してくれると思う。

今夜は遅いのでもう寝るが、明日の朝の通勤時に読み始めるのが楽しみだ。

平松剛『磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ』(文藝春秋を読了。都庁のコンペに際し、事務所で「ぶっちぎりで勝とう!」とシュプレヒコールを繰り返す丹下健三。その人間臭さには愚かさよりも爽やかささえ感じてしまう自分はおかしいのだろうか。あれもこれもと盛り込みすぎで、冗長な部分もあるが(唐突なレトリック多し)、都庁のコンペの裏側は興味深い。丹下、磯崎以外の案も見てみたい。コンピュータ導入以前、磯崎事務所は図面をシルクスクリーンで刷っていたというのにはびっくり(他に例はないのではないか)。丹下健三のお台場フジテレビと磯崎の都庁案は果たして似ているか? 磯崎案を見て、判断してほしい。

磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ

磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ