皆さん、うまく呼吸できますか?

ここ2,3日、上奥歯が痛くて鎮痛剤を呑んで何とかしのいできたのだが、昨日の夕方ぐらいから、どうにも我慢がきかなくなってきた。歯医者の予約がとれたので、今日は有給をとる(激痛はつらいが、土曜日が休みは本当に嬉しい)。

昨夜は、この痛みを和らげるにはアルコールしかない(逆効果?)ということで、某所に飲みに行く。

店は混んでいて、断ったお客さんもいたらしいが(前の日はガラガラだったとか。客商売は難しい)、私が行ったときはカウンターが一席だけ空いていた。

お隣はMさんとYさん。一人の私に気さくに声をかけてくれて、食べ物もシェアしてくださる。面白い本や映画の情報を交換。楽しく話して、盛り上がり、ワインが進む。

MさんとYさんから聞いて、気になった本は半藤一利編『日本のいちばん長い夏』(文春新書)と、新潮クレストブックスの「アイルランドの話で、船を湖で引っ張る話」(何だろう)。映画は「ディア・ピョンヤン」(これはDVDで見よう)。

Mさんの著作は何冊も読んでいるのだが、本人を前にしては、ろくな感想は言えそうにないので自粛。

文庫化されたばかりの本の話も伺ったので、これは、半藤一利の本と一緒に買おう。

今朝は深酒が過ぎて、寝坊。目覚めると歯医者の予約時間。電話して15分ほど遅れることを伝えて、急いで家を出る。

痛くなると、歯医者に行き、痛さが治まると治療途中でも通わなくなるといういつものパターンだったので、先生にあわせる顔がないのだが、そんなことを考える間もなく、口を開く。

痛い歯を見つけるのも難義。痛さのあまり口全体が麻痺しているようで、先生が怪しい歯を一本ずつ軽くたたくのだが、どれが痛い歯なのか見当がつかないのだ。

何とか、以前、違う歯医者で神経を抜いて埋めた歯が原因らしいとわかる。どうやら、神経が抜け切れてなくて、それがもとで膿んでしまっているよう。麻酔なしでの治療で、一時間以上、本当につらかった。痛みもそうだが、喉に唾がたまってしまい、息ができなくなる(いつもそう)。歯の治療中の呼吸がもっとうまくできるようになれば、少しは楽になると思うのだが、他の人はもっとうまく呼吸しているのだろうか。

治療を終えて、歯医者でもらった処方箋を持って、近くの薬局へ。薬を待っていると、後輩の奥さんからメールが。私の近所の坦々麺屋が「王様のブランチ」で取り上げられているとのこと。知人がやっている店だが、まさに、この薬局の斜め前。しばらくはお客が増えそう。

せっかく休みがとれたのだから、出かけよう。まずは浅草<松屋>で開催中の古本市へ。駅前の<啓文堂書店>で買った『鈴木先生』の4巻を電車で読む。スズキツヅキコンビの萌えあがりぶりに驚く。この漫画は一体どこに向かっていくのか。

古書現世http://d.hatena.ne.jp/sedoro/ の向井さんのブログで、ここの地下の焼きそばが旨いと書いてあったような気がした(うろおぼえ)ので、地下で焼きそばを探すが、見つからない。多分、かなり記憶がねじまがっているのだろう、ここの地下ではないかもしれないし、焼きそばでさえないかもしれない。

催事場の階まで上がり、目についたとんかつ屋で定食を食べて、会場へ。

これはと思う本がなかなか見つからなかったが、以下を買う。

矢野誠一三遊亭円朝の明治』(文春新書)
矢野誠一『落語長屋の商売往来』(文春文庫)
植草甚一『ジャズファンの手帖』(晶文社
壇晴子『わたしの壇流クッキング』(中公文庫)
長部日出雄『映画は世界語−紙ヒコーキ通信』(文藝春秋
アーネスト・サトウ『一外交官の見た明治維新(下)』(岩波文庫
『流浪 金子光晴エッセイコレクション』(ちくま文庫

立石書店>の岡島さん、<うさぎ書林>http://www.miyukisha.co.jp/huruhontop.html の芳賀さんの姿は見えず。

浅草を後にして、神保町へ向かう。まず<ブックダイバー>http://bookdiver.exblog.jp/ で開かれている「女子とふるぽん〜寄港市」を覗き、以下を買う。

横田順彌『明治不可思議堂』(ちくま文庫
大穂耕一郎『駅前旅館に泊まるローカル線の旅』(ちくま文庫
山本容朗文人には食あり』(グルメ文庫)
阿川弘之編『機関車・寝台車・食堂車』(新潮社)
山崎今朝弥『地震憲兵・火事・巡査』(岩波文庫

地震・火事〜』は、「寄港市」からではなく、ダイバーの棚から。この本は、去年、九州に行ったときに、ある古本屋で買おうとした。値がついていなかったので、尋ねると、店主がノートパソコンを開き、「日本の古本屋」で相場を調べ、少し考えて値を言った。何か急に買いたい気が失せてしまって、買わなかったことを思い出した。

書泉グランデ>で以下の新刊を買う。

佐々木譲『警官の血(上)』(新潮社)
坪内祐三アメリ村上春樹江藤淳の帰還』(扶桑社)
朴 裕河『和解のために―教科書、慰安婦靖国、独島』(平凡社
大江勘三郎『臈たしアナベル・リイ総毛立ちつ身まかりつ』(新潮社)
プリーストリー『夜の来訪者』(岩波文庫
半藤一利編『日本のいちばん長い夏』(文春新書)
森まゆみ彰義隊遺聞』(新潮文庫

<ヒナタ屋>http://www4.plala.or.jp/HINATA-YA/ へ行き、チキンカレーを食べながら、買った本をパラパラめくっていると、モンガ堂さんhttp://monganao.exblog.jp/ が登場。

<ヒナタ屋>では、<トムズボックスhttp://www.tomsbox.co.jp/ のフェアを開催中。<トムズボックス>の本、ピンバッチ、箱マッチなどが並んでいる。柳原良平のピンバッチに食指が伸びるが、今日のところは思いとどまる(何で?)。会期中に、まだ来ることもあるだろうから、そのときに。

トムズボックス>のピンバッチは、西荻音羽館>の音羽ちゃんのものを持っている(あれは確か<トムズボックス>製だったと思う)。

店を出たところで、「秋の一箱古本市http://sbs.yanesen.org/ に参加した久世番子さんhttp://www.geocities.jp/kuzebanko/ が、そのときのルポ漫画を描いていると聞いたのを思い出し、掲載誌の「ウンポコhttp://www.shinshokan.co.jp/comic/w/w_index.htmlを買いに行く。漫画は、もちろん<書泉ブックマート>へ。

漫画は2フロアに分かれているのだが、「ウンポコ」はマニアックなフロアのほう(BLとかの階)に置かれていた(そりゃそうだ)。1フロア降りて、「ホロ酔い酒房 3巻」も買う。

帰りの電車で久世番子さんの「番線」を読む。南陀楼綾繁さんhttp://d.hatena.ne.jp/kawasusu/ も登場。内澤旬子さんhttp://d.hatena.ne.jp/halohalo7676/ 描く「モクローくん」よりすっきりしたイメージ。だが、やはり擬獣っぽい。内澤さん自身も久世さんの箱で、解剖学の資料として、死体の本を買うお客さんとして登場(多分)。

ウンポコ」は、他に荒川弘の家族を擬獣化?した(牛)、田舎の想い出の漫画は面白かったが、それ以外は全く読む気がおきないものばかり。自分には異世界の雑誌だ。

坦々麺屋の前を通ると、見たことのない大行列。やはりテレビの影響はすごい。

夜「SP」http://wwwz.fujitv.co.jp/sp/index.html を見る。次回予告でショッキングなシーンが映るが、これも主人公の××××の可能性があるからなあ。

佐々木譲『警官の血(上)』(新潮社)を読了。行き届いた取材と調査を感じさせるが、それが「こんなに調べました」という感じで浮いておらずに、物語に自然に溶け込んでいる。エンターテインメントのプロフェッショナルぶりは流石。非常にいいところで下巻に続く。事件が起こる跨線橋は、確か鉄道ファンには有名なところ。個人的には、谷中近辺の知っている場所が舞台なのもイメージが膨らむ。

警官の血 上巻

警官の血 上巻