ポランからホッピー

foxsya2007-08-18

<ポラン書房>http://www5d.biglobe.ne.jp/~polanet/ は気になるお店だった。以前、お店があった和光市は土地勘がある場所だし、店主のお嬢さんが書いたエッセイ「ふるほんやのむすめ」の連載を「彷書月刊」で、読んでいた。最近、朝霞で野球の試合をやった後に、車で何度か現在のお店の前を通りかかり、信号待ちの間、窓越しに洒落た店構えを眺めたこともあった。けれども、まだ訪れたことがなかった。

「ポランの夏祭り『2箱3日古本市』」という催しが開催されているというので、西武池袋線大泉学園へ向かった。

出かける前に、天日干していた梅干を取り込む。初めての挑戦だったが、非常によくできた。梅酒ともども、毎年、作るようにしよう。

大泉学園駅周辺は再開発中というイメージ。その一角に<ポラン書房>はあった。お店を入ると、入口付近に<古本海ねこ>http://www.umi-neko.com/石神井書林><月の輪書林>など、『2箱3日古本市』の参加書店の箱が並んでいる。<古書窟揚羽堂>は、著書やブログでお馴染みの「らしい」紙モノが並んでいて、楽しい。

<ポラン書房>の棚もいい本が揃っていて、しかも安い。「夏祭り」にふさわしく、人も多い。「ぐるり」の五十嵐さんhttp://gururi04.exblog.jp/ や、東京セドリーヌの方に会った。

以下を買う。

田村隆一編『この金色の不定形な液体』(新潮社)
中野美代子西遊記の秘密 サルの民話学と「西遊記」』(福武文庫)
「日曜研究家 第5号」
SUMUS 第12号 小出版社の研究」
川本三郎対談集『紙宇宙船に乗って』(白水社
『仕事場対談 和田誠と27人のイラストレーター』(河出書房新社
磯田和一『書斎曼荼羅 本と闘う人々2』(東京創元社
針塚藤重『極上ぬか漬けお手のもの』(創森社
山本ふみ子『元気が出る美味しいごはん』(晶文社

普段は専用カードへのスタンプポイントサービスだそうだが、「夏祭り」中は、購入金額に応じた回数引けるくじ引き大会。店内で使えるサービス券が当たる。私の前にくじを引いた人たちは、50円、100円と当たっていた。何回か引けば、少額は当たるようだ。

しかし、6回引いても「はずれ」。店主の方が、「おかしいなあ。出るはずなんだけど、おかしいなあ」と恐縮。まあ、しょうがない。

西武線で池袋まで引き返し、古書市が行われている<西武イルムス館>特設会場へ向かう。

会場に入ると、南陀楼さんhttp://d.hatena.ne.jp/kawasusu/ に会う。これから、「リコシェhttp://ricochet-books.net/ の阿部さんと待ち合せて、<ポラン書房>に向かうという。自分と「逆コース」だ。

ここでは、以下を買う。

河内紀『古本探偵2 解体旧書』(北宋社
佐藤忠男大島渚の世界』(筑摩書房
辻邦生編『風と樹木と鳥の声』(新潮社)
青山南ホテル・カリフォルニア以後 アメリカ同時代を読む』(晶文社
津野海太郎本とコンピュータ』(晶文社

外に出る途中に、<西武イルムス館>で、家具をいくつか見るが、ものすごい値段。いい物なのは、わかるが、こんな値段のものは、とても新居には入れられない。

<古書 往来座http://ouraiza.exblog.jp/森まゆみ藤森照信『東京たてもの伝説』を購入し、東京音大の前を通り、<旅猫雑貨店>http://tabineko.seesaa.net/ に向かう。

旅猫>さんの正面向かいのお店は、半分シャッターが閉まっていた。ここで、食事をしたいといつも思っているのだが、どうもタイミングが合わない。

旅猫>さんでは、庄野潤三『野菜賛歌』(講談社)を買う。<旅猫>さんは、来るたびに雑貨が増えている。本当に魅力的な品揃えだ。

ここまで来たら早稲田まで歩く。古書街の各店の均一台をひやかしながら、<古書現世http://d.hatena.ne.jp/sedoro/ まで。普段なら、まだ空いている時間なのだが、シャッターが閉まっていた。早じまいだろうか。

空腹だったので、高田馬場駅に向かう途中で、居酒屋に入る。とりたてて、特徴のない店だったが、カウンター担当が、リア・ディゾンを少しぽっちゃりさせたようなフィリピーナ。

ビールを飲みながら、今日、買った本をぱらぱらと読む。「日曜研究家」は、南陀楼さんの「帝都逍遥蕩尽日録」連載のスタートの号だった。煮こみや焼き鳥を食べながら、二杯目はホッピー。中味をおかわりして何杯か飲む。

坪内祐三『ストリートワイズ』(晶文社を読了。「ストリートワイズ」、いい言葉だ。「動きださなければ縁は生まれない」。鶴見良行氏の言葉を引いて「本当に優れた知識人とは」(指導者ではなく)「一個の伝道者」であるとし、富士正晴をもってくるところが印象に残った。また、広瀬千香という魅力的な女性と、彼女の周囲の人と出来事も。

ストリートワイズ

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