本だけ読んで死にたい

foxsya2007-04-08

昨日は部の歓送迎会で遅かったため、ゆっくりめに8時過ぎに起床。録画しておいた「ハングル講座」「中国語会話」「新感覚☆わかる使える英文法」を見た後、うとうとしてしまう。

一時間ほど居眠りしてしまっただろうか、目が覚めると、午後1時前。CATVで楽天戦を観戦。青山がノックアウトされ、贔屓にしている新人の永井http://www.rakuteneagles.jp/team/players/02p/p30.php が登板。プロ2試合目。ストレートは大学時代より4.5キロ遅い感じだが、2イニングを無難に抑える。

もう少し見ていたかったが、待ち合わせの時間が近付いているので出かける。4月22日(日)に開催するイベントでトークをしてくださる和田靜香さんhttp://homepage3.nifty.com/hypochon/ と中野で打ち合わせ。

当日、話すトピックの確認。今回は、『ワガママな病人vsつかえない医者』(文春文庫PLUS)の刊行記念のイベントとしてあるが、病気の話以外にも、音楽の話、農業の話、相撲の話と盛りだくさん。

和田さんは、チャージの1,000円分の価値ある話ができるかと、心配されていたが、打ち合わせをしてみて、とても面白い、1,000円以上の価値があるトークになりそうな予感。真摯な態度でトークに取り組もうとしている和田さんに応えるためにも、こちらも、和田さんに、リラックスして、楽しく話してもらえるように、進行役としての責任は重大。気を引き締めなくては。

その後、西荻へ向かう。<西荻ブックマーク>http://members.jcom.home.ne.jp/43zoo/nbm/nbm.htm岡崎武志さんhttp://d.hatena.ne.jp/okatake/トークイベント。開始時間ぎりぎりに、会場の<今野書店スタジオマーレ>に到着する。今、まさに話し始めようとしていた岡崎さんが、「こっちこっち、ここしか空いてないよ」と、岡崎さんの目の前の席に案内してくれる。

トークは、新刊の『読書の腕前』(光文社新書)の執筆裏話。無印良品製の執筆メモノートを見せてくれながら話してくれる。ノートのタイトルは「本だけ読んで死にたい」。

イタリア人作家の面白い本(データハウス刊)の話などを聞く。これは、<ブックオフ>で要注意だ。

今回のトークの白眉は、佐藤泰志海炭市叙景』(集英社)の最初の一編の朗読。作家の自殺により中断された、この連作短編については、岡崎さんの「彷書月刊」の連載や、『読書の腕前』でも読んでいたが、こんなに素晴らしい作品だったのか。

ストーリーや、物語の背景を織り交ぜながらの、淡々とした岡崎さんの朗読が進むと、会場の空気が少しずつ変わっていったような気がした。

朗読は、最初の一編「まだ若い廃墟」の三分の一ぐらいだという。是非、全編を読んでみたい。安価では、なかなか入手困難な本だが、気長に探してみよう。

しんみりとした後は、岡崎さんのライフワーク(?)、<ブックオフ>で見つけた『マイ・ブック』(新潮文庫)の新作発表会で爆笑しつつ、トークは終了。

打ち上げは午後8時から。2時間ぐらいあるので、古本屋を何軒か廻る。<古書 音羽館>で、田中眞澄『小津安二郎戦後語録集成』(フィルムアート社)、貴田庄『小田安二郎と映画術』(平凡社)、佐藤忠雄『黒澤明の世界』(朝日文庫)、<にわとり文庫http://niwatorib.exblog.jp/ で、『ちくま日本文学全集 堀辰雄』(筑摩書房)、<猫の手書店>で、雑誌のバックナンバーを何冊か買う。

トイレに行きたくなって、打ち上げ会場のそばのチェーンの喫茶店に入ると、岡崎さんがいらした。トイレから戻ると、「一人だったら、こっちへ来ない?」と声をかけていただく。ここぞとばかりに、持っていた『読書の腕前』にサインをいただく。サインに添えてくださった作家の似顔絵は谷川俊太郎だった。

私の高校の大先輩である。そのことや、卒業式に、卒業生は必ず谷川俊太郎の詩を朗読することなどを話す。

時間になったので、打上会場のタイ料理の<ぷあん>に向かう。ここの離れの個室は、昔の下宿さながらの、とてもいい雰囲気。まだ、こんなところがあるなんて、やっぱり魅力的だ、西荻は。

中軽井沢の古書店<追分コロニー>http://www11.plala.or.jp/colony/index.html のSさん(奥様)とも久しぶりにお話しさせていただく。楽しい時間はあっという間に過ぎ、11時頃、打上終了。

その後、2次会を近くの<風神亭>で。終電近くまで飲む。ずっと本の話をして、本当に幸せな一日だった。岡崎さんのメモのタイトル「本だけ読んで死にたい」という気持が、すごくピンと来る夜だ。

平松洋子平松洋子の台所』(ブックマン社)を読了。平松さんのお薦めの食べ物、グッズは魅力的。暮らしぶりも、文章も素敵な女性だと思う。

平松洋子の台所

平松洋子の台所