チャーミングな加藤千晶さん

foxsya2006-12-30

井の頭線で吉祥寺へ行き、JRに乗り換え三鷹に向かう。

<古書 上々堂http://shanshando.exblog.jp/ にて開店3周年記念イベントの「加藤千晶ミニライブ」。加藤千晶さんhttp://www.donutfilms.jp/chiaki/ というアーティストを知ったのは、多分、「ぐるり」http://gururi04.exblog.jp/南陀楼綾繁さんhttp://d.hatena.ne.jp/kawasusu/ の連載だったと思う。

そのすぐ後に、<古書 ほうろう>http://d.hatena.ne.jp/koshohoro/ で、最新アルバムの「おせっかいカレンダー」を買った。一聴して、たちまち、その独特な世界の虜になり、「おっせかいカレンダー」は愛聴盤になった。自転車に乗ったりしているときに、気づかないうちに「♪ぴっかぴっか夜空に〜♪」と口ずさんでいる始末。

ライブの予定をチェックしていたのだが、うまく仕事の休みと重ならずに生で歌声を聴く機会がなかった。今日、やっと聴けるので、うきうき気分を抑えられずに、三鷹駅から<古書 上々堂>に向かう。「♪ぴっかぴっか夜空に〜♪」。

<古書 上々堂>に着くと、入り口部分がステージになっている。本棚はそのままなので、お客さんは本棚の間の通路に分断されて座ることになる。加藤さんは正面に見えるのだが、横は本棚で、他のお客さんは見えない。

ライブ開始前に、『ちくま日本文学全集 花田清輝』(筑摩書房)と木山捷平『白兎 苦いお茶 無門庵』(講談社文芸文庫)を購入。

加藤さんの側から見ても、お客さんが本棚に分断されて並んでるのは面白いらしく「こんなの初めて」と、言いながら歌い始める。「おせっかいカレンダー」収録の曲をら中心に「夜のバス」「カミナリ食堂」など何曲かを軽やかに歌い上げる。スペシャルゲストの久住昌之さん http://www.qusumi.com/ と、久住さんの「大根はエライ」も歌う。

加藤さんの歌は本当に素晴らしく、益々、好きになる。ライブの後は、「古本雑談」と題したトーク。加藤さんのお相手は岡崎武志さん。昨日に続いて、岡崎さんのトークを聞く。

今日は、岡崎さんはホストに徹して、加藤さんから、お気に入りの古本の話や、歌手デビューするまでの話を引き出す。「おせっかいカレンダー」というアルバムの魅力は、ジャケット絵の素晴らしさにもあると思う(『だるまちゃんとてんぐちゃん』のかこさとしがジャケットを描いているので買ったという人を知っている)。面白かったのは、ジャケットの絵をかこさとしさんに描いてもらうまでの孤軍奮闘の話。そんなすごい苦労があったとは、つゆほども思わなかった。

岡崎さんも、私のように、知らないうちに「月のアカリもさびしいんだね〜♪」を口ずさんでいることがあるとのこと。岡崎さんとのトークによって、歌だけでなく、加藤さんという人間がとてもチャーミングで魅力的だということがよくわかり、益々ファンになった。

昨日に続いて、年末の2日間、楽しい年の瀬を過ごせた。

帰りに<ブックステーション 武蔵野店>で「クウネル」のバックナンバー1冊を購入。<ブックオフ 武蔵野緑町店>で、高峰秀子『わたしの渡世日記 上』(文春文庫)、茶木則雄『帰りたくない!神楽坂下書店員フーテン日記』(知恵の森文庫)を購入。

夕ご飯は、代田橋まで帰り(ちょうど特急かいじが来たので、新宿まで旅行気分を味わう。新宿にあっという間に到着)、<シャンシャン>にて、ほたてシュウマイ、まぐろのほっぺの立田揚げの夕食。

小松左京日本沈没(下)』(小学館文庫)を読了。ポリティカル・フィクションとして面白いだろうなと思っていたら、スペクタクル・シーンも大迫力。あえて、スペクタクルな部分を緩くして、恋愛ものの要素を強くした映画は何だかなあ。「ビックコミック・スピリッツ」に連載中の漫画版はすごい迫力。あの漫画版を実写映画にしてほしい。現在、発売中の『日本沈没 第二部』(小学館)の続編・『日本沈没 第三部』の発売も決まったようだが、二部以降には食指が伸びない。

日本沈没 下 (小学館文庫 こ 11-2)

日本沈没 下 (小学館文庫 こ 11-2)