二日酔いで取材を受ける

foxsya2006-11-26

昨日は学生時代のサークルの先輩後輩が15人ぐらい集まって恒例の忘年会。会場は水道橋・猿楽町の<アンチヘブリンガン>http://mods.mods.jp/blog/archives/000991.html 。本来、土曜日はお休みなのだが、それぐらいの人数ならと、貸切で開けてくださった。ある程度の人数が集まり、条件が合って、マスターのOさんが応援しているFC東京の試合と重ならなければ開けてくれる可能性があるとのこと(ちなみに1月〜3月はサッカーはなし)。

少し早めに出て、毎日ムックの「吟遊書人」を片手に神保町の古書店を何軒かまわる。最後に<古本お休み処 ダイバー>に寄り、「モツ煮狂い 第1集」を買う。これは、これから会う後輩のM君の奥方に頼まれていたもの。他に兵藤正之助『坂口安吾』(講談社現代新書)を買う。

午後7時から忘年会開始。思い出話、それぞれの現在の話に花が咲き。料理の美味しさもあって、ワインのボトルが次々と空になる(10数本か)。

最近、飲み会の前には、<ペパリーゼ>というドリンク剤を飲んでいる。プラシーボ効果かもしれないが、これを飲んだときは悪酔いしたことがないような気がする(一年ぐらい前に「飲む前にこれを飲むといいんだよ」と教えてくれつつ、目の前でクイッと飲んだのは『愛犬王-平岩米吉伝』(小学館)の片野ゆかさん)。

この日はうっかり飲むのを忘れたせいか、ワインの飲みすぎで、記憶が曖昧。もう一軒行ったのだが、その店での記憶があまりない。電車もない時間で、タクシーで一緒に帰ろうという友人の誘いを断り、仕事が遅いときにときどき泊まる大塚のホテルに宿泊した。

今日は激しい二日酔いで目覚め。昼前にホテルをあとにした。池袋で電車を降り、<古書 往来座http://ouraiza.exblog.jp/ に寄る。ここで『ちくま日本文学全集 寺田寅彦』(筑摩書房)を買う。レジで実店舗がオープンしたばかりの<旅猫雑貨店>http://tabineko.seesaa.net/ の場所を聞く。「往来座並びのミニ・ストップの脇の道をとにかくまっすぐ行って、都電の踏切を越えて、さらにまっすぐ、まだ着かないのかなあ、遠いなあと思った頃に右側にあります」とのこと。

線路を越えて、歩き続けると、右側に可愛らしい店構えの<旅猫雑貨店>を発見。散歩が好きで、歩くのが苦にならないので、少しも遠いとは思わなかった。だが、開店の午後1時の少し前だったので、お店はまだ開いていなかった。

お腹もすいてきたので、<旅猫雑貨店>の前の食堂の店先で売っていたおにぎりを買い、<旅猫雑貨店>の縁台で食べる。美味。おでんも美味しそうだし、店構えが魅力的なお店。

2時に約束があるので、しばらく待ったが、お店は開きそうもないので、目白まで歩いて帰路につく。また、今度、近いうちに来よう。

私が古本を売っているカフェ<CHUBBY>http://www.chubby.bz/# でライターのOさんから取材を受ける。Oさんが執筆している、来年、出版予定の新書のテーマに関連して。「取材させて欲しい」という申し出があったときに、「その内容については、直接的にお役に立つことは話せないです」と固辞したのだが、結局、「Oさんが、本格的な取材に入る前の入り口の浅い話でよければ」と引き受ける。

1時間半ほど話す。Oさんの反応を見ると、少しは役に立ったようだ。私の古本の棚を見て、「面白いですね」と言ってくれるが、古本には特に興味はないそうだ。「古本を買ったり、売ったりって楽しいですか」と言われるも、本の話を少しする。今、池波正太郎の『真田太平記』に夢中とのこと。それにしても「二日酔いで気持悪いんですよ」とたびたび言いながら取材を受けるとは、我ながら失礼。

荻原魚雷『借家と古本』(コクテイル文庫を読了。この本を復刊してくれた<古本酒場 コクテイルhttp://koenji-cocktail.com/ に感謝。魚雷さんが愛する作家たち−尾崎放哉、辻潤尾崎一雄古山高麗雄鮎川信夫山口瞳−の話がいくつか。本棚にありながら、未読になっている彼らの本を読みたくなるが、それ以上に表題作のような、魚雷さんの暮らしぶりの話がしみじみと心に染みる。コクテイル文庫は続刊が既に企画されているようで、それも楽しみ。魚雷さんが、ネットで本を買いすぎるという話が出てくるが、先日、ネットオークションに出していた本を、高円寺に住んでいる荻原さんという方が落札してくれた。失礼かとも思ったが「もしかしたら魚雷さんですか?」とお聞きしたら、やっぱり魚雷さんだった。