34軒全部廻りたい

foxsya2006-10-08

昨日は大学のサークルの後輩の結婚式だった。後輩といっても、私が卒業してから入学してきた。スピーチを頼まれていたので、出会った頃のことを考えていて、今更ながらそのことに気づいた。歳は離れているが、ときとぎ飲みに行ったり、遊びに行ったりしている。

会場は白金台<八芳園>の離れの<壺中庵>

座敷に座っての披露宴は初めて。本人の希望は「寅さん」の映画に出てくるような結婚式にしたいというものだったそうだ。当たらずとも遠からずのいい式になった。

新婦はデザイン会社に勤務しているのだが、その事務所の社長さんの挨拶(プレゼン?)に大爆笑。彼女がミッチーのファンだと紹介したうえで、ミッチーのポスターを次々と見せてくれる。そこで、「彼女には、これらのポスターがこんな風に見えているのでしょうか」と、ミッチーの顔の部分が新郎の顔になっているポスターを次々と披露。これらの出来が良くて、お腹をかかえて笑った。

頼まれていたスピーチは、場所と会場に絡めて、「目黒のさんま」や中国の故事「壺中の天」の話をする。

「目黒のさんま」は、新郎・新婦とも落語ファンなので、いいと思ったのだが、式の司会が落語家の方だった。本職の前で落語の話をして少し緊張。

司会の方とは、席が隣だったので、落語の話をいろいろ伺う。

式が終わった後は、目黒駅まで出る。再開発されて、そこにあったお店をまとめて入れたような雰囲気の、飲み屋がたくさん入った雑居ビルの中の一軒で飲む。サラリーマンのオアシスのような店で、店内は満員。若い女の子は皆無で、落ち着く。ホッピーと美味しいつまみを楽しむ。

安いだろうと予想していたが、4時間飲んで一人2,000円也。少し驚く。


本日、阪神は延長の末、敗れる。優勝は絶望的…嗚呼。

向井透史『早稲田古本屋街』(未来社を読了。中学生のときから神保町に通いだした。今も、神保町は自宅と職場の中間にあるので、寄りやすい。対して、早稲田の古本屋街には縁がなかった。予備校は高田馬場だったが(といっても通ったのは最初の二か月ほどで、あとは行くふりをして、下北沢のパチンコ屋に通っていた)、予備校は改札を出て、左に曲がる方向だったので、古本屋街を意識しなかった。何ともったいなかったことか。こんなにも魅力的な店が集まっていたのに。店主たちの話も興味深い。積極的に、古本の仕事がしたいというよりは、親類縁者の関係で、古本屋になるしかなかった。そんな時代があったのだ。<BIGBOX>の市や<穴八幡>の青空市の歴史も興味深い。今、向井さんが書かなければ、10年後には、埋れていた事柄も多いことだろう。大きな仕事だ。これからは、早稲田にもときどき行こう。34軒全部廻りたい。

早稲田古本屋街

早稲田古本屋街