料理の会

foxsya2006-05-14

去年、定年退職した元上司が家を新築したので、新居にお呼ばれした。リクエストがあり、私がおもてなし料理を作ることになり、最寄りの上尾駅に早めに行き、スーパーで食材を買う。

考えたメニューは以下の通り。事前に考える時間があまり取れなかったので、今まで作り慣れているものばかりだが、味にはある程度自信があるラインナップだ。

きゅうりのにんにくサラダ
ほたてのカルパッチョ 海と山の粒々ソース
レモン風味とナンプラーのうまみ エスニック風キャベツ
京風 西京味噌 もつ煮込み
納豆とアボガドのブルスケッタ
にんにくとレモン醤油のさっぱりだれ かつおのたたき
かぼちゃ いんげん パプリカ 三色サラダ
とろけるような味わい うにのパスタ
鶏肉とろろご飯

元上司の新居に到着し、早速、本日のお品書きを集まった4名に配布する。料理を食べてもらう会をやるときは、筆ペンで居酒屋風のお品書きを事前に用意して、いつも配布しているのだ。

奥様が、かなりの量のサラダとご飯ものを用意してくださっていたので、きゅうりのにんにくサラダ、エスニック風キャベツ、三色サラダ、鶏肉とろろご飯は本日は割愛。決して、手抜きではなく、食べきれないと予測したため。

ビールとワインを飲みながら(私は料理をしながら)、思い出話に花が咲く。皆、料理を「美味しい、美味しい」と食べてくれる。

お腹がくちたところで、元上司が自分の部屋に案内してくれる。音楽演奏、ビデオ撮影、熱帯魚飼育、アマチュア無線など、多彩な趣味を持つ人だったが、部屋は録音スタジオと編集スタジオの機能を持った部屋になっていた。

自身が演奏したオカリナやウクレレのCDを聞かせてもらい、撮影したビデオ作品も見せてもらう。どちらも玄人はだしで、老人ホームで慰問の演奏会をしたり、ビデオ作品は必ずコンテストに応募し、審査員評を参考にし、次作に生かしているそうだ。

特に感心したビデオ作品は、40年におよぶ上尾の歴史をまとめたもの。40年前に森林が切り開かれ、元上司が住むことになる団地が造成されるシーンから始まる。これは、もちろんビデオ撮影ではなく、8ミリで撮影したもの。上尾の転居と同時にお嬢さんが生まれ、幼稚園入園、小学校卒業、成人式といったお嬢さんの成長の節目を撮影したものが、そのまま上尾の歴史に重なっていく構成は素晴らしい。

途中、桶川飛行場から飛び立つセスナが映ったかと思うと、「このときは怖かったなあ」と解説してくれた。そう、セスナをチャーターして、当時の上尾の様子を空撮でとらえることまでしているのだ。

「地域のCATVなら、放送してもおかしくない完成度の高さですね」と言うと、「もう放送された」とのこと。

楽しい時間を過ごして、7時頃、帰途につく。上尾駅で電車を待っていると、出張帰りの職場の後輩に会う。赤ちゃんが生まれたばかりなのだが、子供を見てってくださいと満面の笑みで請われ、川口に向かう。

奥さんも職場の後輩なのだが、故あって、私は彼女のことを、彼女が18歳の大学一年生の頃から知っている。その子が結婚して、赤ちゃんを産んだというのに、時の流れを感じる。ついこの間のことのような気がするのに。

赤ちゃんの達也君は、とても可愛かった。幸せいっぱいの夫婦宅でお茶をご馳走になり、今度こそ帰宅したのだった。

今柊二『定食バンザイ!』(ちくま文庫を読了。最近のちくま文庫B級グルメ本、酒場本の充実ぶりは嬉しい限り。また、行ってみたい店が増えた。自分の食いしん坊ぶりにも困ったものだ。

定食バンザイ! (ちくま文庫)

定食バンザイ! (ちくま文庫)