二人が見たライオン

早朝、4時30分頃、目が覚め、樋口直哉「さよなら アメリカ」(「群像」6月号)を読了する。もう一度寝て、6時10分起床。芥川賞の予想については、発表前にアップしないと意味がないので、日記とは別にアップすることにする。

電車で、向田邦子「眠る盃」(講談社文庫)所収の「中野のライオン」「新宿のライオン」と、「新潮 昭和35年9月号」からコピーした、草野心平「バア『学校』」を読む。

岡崎武志さんの<okatakeの日記>http://d.hatena.ne.jp/okatake/の7/9分に、電車の車窓から、ある家の2階の窓にライオンが見えたという、先日、亡くなった串田孫一のエッセイのことが書いてある。これは、岡崎さんもコメント欄に書いているように、種村季弘編「東京百話 地の巻」(ちくま文庫)所収の「電車から見えた」だ。

コメントで読者の方が指摘したように、似た内容のエッセイが「眠る盃」に収められている。既読の本だったが、あまり細部を憶えていなかったので、再読してみた。

「中野のライオン」は、中央線の中野近辺で、串田氏と同じように、ライオンを見た話だ。本当に見たのかどうか自問しながら、終わるのだが、「新宿のライオン」は、中野でライオンを飼っていた人から、電話がかかってくるところから始まる。

岡部氏というライオンの飼い主によれば、もともと新宿で姉が飼っていたライオンを、姉上の死により、引き取って中野で飼い始めたという。近くで、草野心平が、「学校」というバーを経営していて、氏も、このライオンのことをエッセイに当時書いていたという。「新宿のライオン」に抜粋があったが、「バア『学校』」も読んでみた。

二人が見たのは、このライオンで間違いないのだろうが、面白いのは、二人とも、立派なたてがみを見ている点だ。なぜなら、このライオンはメスだったのだから。

昼休みに、芥川賞受賞の予想を書き、アップする。

仕事関係の研修が新宿であるので、新宿へ向かう。電車で、ジョン・グリシャム陪審評決(下)」(新潮文庫)を読む。

研修を終え、帰りの電車で、「陪審評決(下)」を読む。

帰宅して、ネットで、芥川賞直木賞の受賞者をチェックする。ピタリ賞とはいかなかったが、50点ぐらいはもらえる予想ではなかったか。自分に甘いかな。